2003年1月28日

函館市長 井上 博司様

                                    函館の新図書館にのぞむ会
                                           世話人代表 鎌鹿 隆美
                                           連絡先 函館市駒場町9−10自然倶楽部気付
                                           電話・fax 0138−31−5339
     
      
       「函館市中央図書館」の建設にかかわる質問・要望および意見書

 

 拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。日ごろは市政にご精励の段まことに
敬服するところで
す。

 さて、標記の件につきましては広報『市政はこだて』誌上に2回にわたり掲載されて
おりますが、今日までのところ「建設基本計画」「設計プロポーザルコンペ最優秀作品の
提案内容」の概略が紹介されたにとどまっています。
2002年度末には基本設計を終わる予定の建物などハード面の準備が進んでいる一方で、
新図書館建設にあたりもっとも肝心と思われる運営の方針やシステムなどのソフト面がどう
なるのか、市民向けにはまだ十分には公知されていないのが現状です。
ながらく待ち望まれ
てきた図書館を市民にとってよりよいものとするためにも、ソフト面を中心とした検討を早急に
進めるとともに、それらを市民向けに公開し市民の幅広い議論を呼び起こすことが必要と
考えるものです。

 そこで、私たちなりの調査・検討の結果をとりまとめ、以下のとおり質問・要望ならびに意見
として述べることにします。
ご多忙中とは思いますが2003年2月14日までに文書で
お答えいただくとともに、本件についての函館市の責任ある立場の方から直接ご説明の機会を
いただけるようお願いいたします。
私たちは市民による新図書館についてのより深くかつ広範な議論への入り口として、本意見書で
提起したいくつかの課題について貴職はじめ関係者の皆様の真剣な対応を強く要望するものです。

 

要約

 

1.       ソフト面では、

 ・ 現行の函館公園内にある図書館本館の抱える問題点をしっかりと踏まえたうえでの効果的な対策を
 講じなければ新図書館の来館者は自然増(倍増程度)にとどまる可能性が高い

 ・ 計画値に謳う「貸し出し冊数5倍、貸し出し人数14倍」を実現するためには抜本的な方策を早急に
 とりまとめることが必要である

・図書の収集方針を明示し、市民のニーズにあった図書の充実を図っていくことが必要で、特に
従来貧弱であった、専門書への注力が期待される

2.       運営システム面では、

・必要職員の確保(司書資格者を一定割合以上とする)とサービスデスクの対応の充実

   ・ 開館日数の増大と開館時間の大幅な延長、返却処理の改善、貸し出し制限の廃止、蔵書資料の製本化、
    付帯施設の利用規則などのサービスレベルの充実

・検索サービスの充実等のシステム構築と一方での利用者の個人情報保護対策

・資料収集費用予算の確保

・市民の声を吸い上げる新しい仕組み

 などが重要なポイントと考えます。

3.       ハード面では、

  ・敷地内の緑被率の大幅な向上と植栽の保存、そのためには駐車場用地面積の再検討など建築計画の見直し

  ・閲覧席のプライバシー確保

 ・太陽熱発電など再生可能性エネルギーの導入などの環境対策

 ・ハードの維持管理、大規模修繕費の見込み額の提示

などについて、質問および意見をとりまとめました。


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